あなたから相手に何かを与えたり、何かをしてあげる代わりに、お相手にも何かを求める「ギブアンドテイク」という考え方があります。
何かをしてあげることで何かが返ってくる、ということですから、“対等な関係“がイメージされてとてもわかりやすいですよね。
あなたも今まで、仕事やプライベートにおいて、「ギブアンドテイク」の関係を築いたことがあるのではないでしょうか?
- お給料をいただくために労働をする
- 友人の出産をお祝いしたお返しをいただいた
こういったものもギブアンドテイクです。
同じように恋愛でもギブアンドテイクを意識するという人も多いと思います。
しかし、最近では恋愛、とくに復縁においては「ギブアンドテイク」よりも「ギブアンドギブ」の方がうまくいくのでは?という声も上がってきています。
あまり耳にすることのない「ギブアンドギブ」とはどんなものなのか?
また、実際に復縁に必要なのは「ギブアンドテイク」と「ギブアンドギブ」のどちらなのか?を解説していきます。
「ギブアンドテイク」と「ギブアンドギブ」の違い
冒頭でもお話ししたように、「ギブアンドテイク」というのは何かをしてあげることで相手にも何かを求める、もしくは何かが返ってくるということを言います。
この場合、少し言い方を変えると「何かが返ってくることを期待して何かをする」という見返りの気持ちが前提にあるということになるのです。
そのため、自分が何かをしても相手から何も返ってこない、もしくは自分の期待した反応がないという場合には損をしたような気持ちになってしまいます。
「ギブアンドギブ」の 意味は、言葉の並びの通り、こちらが一方的に相手に与え、お相手からの見返りは求めない考え方です。
お相手に与えることによって喜んでもらうことで、自分も喜びを実感できる。
お相手の喜びそのものが原動力となるので、また与えることができる、という永久機関を作れます。
「そんなこと出来れば素敵だと思うけど、そんな聖人君子のような人は実際にいない」と思いますよね。
ですが、お相手とお付き合いをしている時に、
「喜んで欲しいから」
という思いだけでプレゼントをしたり、何かの努力をしたことはありませんでしたか?
これらは一見「ギブアンドテイク」の関係に見えるかもしれませんが、実際のところは自分に見返りを求めていない「ギブアンドギブ」の考えに基づく行動です。
こうしてみると、「ギブアンドギブ」の考え方の方が愛情に溢れているように見えますよね。
「ギブアンドテイク」と「ギブアンドギブ」どちらが復縁に向いている?
お相手と対等な関係を築ける「ギブアンドテイク」と、愛に溢れたように見える「ギブアンドギブ」では、どちらが復縁に向いているのでしょうか?
それは、実際の恋愛の場で置き換えてみると一目瞭然です。
例えばあなたが普段から「いいな」と思っている異性がいるとします。
その人が、
- 「ギブアンドテイク」のスタンスで接触してくる場合
- 「ギブアンドギブ」のスタンスで接触してくる場合
どちらと仲良くなりたいと思うでしょうか?
「ギブアンドテイク」のスタンスで接触してくる場合、
- ドライブデートの際、「運転はするからガソリン代はよろしくね」と言われる
- 「いつもこっちから連絡してない?たまにはそっちからも連絡欲しいな」と言われる
- 「あなたの誕生日には〇〇をプレゼントする予定だから、自分の誕生日の時は〇〇くらいのものがいいな」と匂わせてくる
このように、何に対しても対等な扱いをして来ます。
ここまで露骨に言葉にする人はそうそういないと思いますが、あくまでもこういったスタンスで接してくるというイメージの参考にしてください。
逆に「ギブアンドギブ」のスタンスで接してくる場合は、
- ドライブデートの際、「トイレは大丈夫?いつでも声かけてね」と気遣ってくれる
- 「いつもこっちから連絡して迷惑してない?好きな時に連絡してくれればいいからね」と言われる
- 「自分が渡したいと思うからプレゼントをしているだけだよ、お返しとか気にしないでね」と言われる
こういった接し方をされることでしょう。
もちろん人によって感じ方も好きなタイプも様々ですが、多くの方が「ギブアンドギブ」の考えを持つ人の方がより素敵に感じるのではないでしょうか?
ギブアンドテイクは復縁に向いていないどころか失敗しやすくなる
復縁にギブアンドテイクの考えを持ち込むと、失敗してしまいやすい傾向があります。
復縁で例えると、
- 一生懸命内容を考えてLINEをしたのに無視される
- お相手に好かれようと相談に乗ったり応援したのに、いつのまにか新しい恋人を作られてしまった
- 「会おう」と言われたから他の予定を後回しにして会いにいったのに、実際に会ったら都合よく扱われた
こういったことをイメージするとわかりやすいかもしれません。
すると、
- 自分ばっかり相手に与えている
- 不公平だ
- 相手は自分に何もしてくれない
こんな風に見返りを求めている分、望んだ結果にならなければその分不満も感じやすくなってしまいます。
「自分は相手にこれだけのことをしてあげた」という意識のある人ほど、そういう不満が溜まりやすいでしょう。
そうした不満が募り募ると、いつしか爆発してお相手に怒りをぶちまけてしまう日が来てしまいます。
そうすると、当然お相手に嫌われてしまいやすくなるのは明らかですよね。
もちろん、期待した通りに見返りがあって関係がうまくいくこともあるでしょう。
しかし、復縁したい相手にとって、今のあなたは彼女でも彼氏でもなく、
「わざわざ喜ばせようと思えない相手」
になってしまっているわけですから、お相手からすればあなたにとっての「見返り」を返す必要がありません。
ちょっと残酷な話になってしまいますが、別れた以上かなりの高確率であなたへお返しをすることはないでしょう。
ですので、お相手がその気にならなければLINEの返事はしませんし、あなたに相談するだけして自分の新しい恋はちゃっかり進めることができます。
つまり復縁に対して「ギブアンドテイク」の考えをもっていると、自分が期待する見返りレベルに対してお相手からの見返りが少ないと不満を抱え続けることになるので、お相手がまだあなたに気まずさを持っている場合、その不満は減るどころか増えていくことの方が多くなってしまうことでしょう。
こういったところから、ギブアンドテイクの考え方は、特に復縁には向いていない考え方といえます。
ギブアンドギブの注意点
復縁にはギブアンドギブの精神が向いているとお話ししましたが、一つの重要な注意点があります。
それは【ギブアンドギブの精神だけでは復縁できない】ということです。
もちろん、復縁しやすいような状況であれば与えるだけでも復縁は出来ることもあると思います。
しかし、喧嘩別れや、依存をして別れたような場合では、ギブだけですとお相手をのさばらせてしまい、上下関係が生まれてしまうことになりかねないのです。
具体的には、以下のような例があります。
DVをする相手にギブアンドギブは絶対にNG
DVとは「ドメスティックバイオレンス」の略です。
これだけだと暴力をイメージすると思いますが、精神的DVや金銭的DVと言った言葉もありますし、最近では男性からのDVだけじゃなく最近では女性からのDVも問題になっています。
こういったDVをしてしまうお相手の場合、ギブアンドギブの精神で向き合うのは非常に危険です。
まず、DVをするお相手と復縁をしたいと思う方には情が深いという傾向があります。
情が深いだけに「与える」だけでなく「自分を犠牲にする」ことまでしてギブをしようとしてしまうのです。
そのため、自分ばかりが損をする環境を自分自身で作り出してしまった挙句、お相手はそんなあなたを都合よく利用するので、どんどん上下関係色が強くなり、恋人というより主従関係ができてしまいます。
また、「ギブアンドギブ」の場合「都合の良い人」扱いをされてしまう可能性があります。
例えば、
- 体だけの関係になる
- 2番手(浮気相手、不倫相手)にされる
- 返済の約束もなく、金銭的な援助を求められる
こういった、どう見ても「恋人」とは言えないような関係ができてしまうのです。
「見返りを求めず与える」というのと、「お相手の身勝手な要求を全て受け入れる」のでは意味が異なります。
お相手の身勝手な要求を受け入れるのはただの甘やかしであり、あなたのためにも、お相手のためにも良くないことです。
「無理なものは無理」と断り、都合の良い人にならないように注意しましょう。
こんな風に、復縁には効果的な「ギブアンドギブ」の考え方でも、使う相手や使い方を考えないと復縁には効果を発揮してくれないのです。
ギブアンドギブの正しい活用方法
「ギブアンドギブ」の精神だけでは復縁できない、では、どうしたら復縁できるのでしょうか。
この「ギブアンドギブ」の考えで最も復縁に近づけるために重要なのは、与える側、つまりあなたが、いかにお相手がお返しをしたくなるように仕向けるかということなのです。
見返りを求めないのが「ギブアンドギブ」の考え方ですが、
- 自分のために尽くしてくれる
- 自分のために色々考えてくれる
こういったあなたの態度を見て「してもらって当たり前」と、お相手が自己完結してしまうようなギブの仕方をしていては、お相手自身のためになりません。
つまり、復縁に近づく「ギブアンドギブ」とは、
- あなたは「与えること」で無償の愛を表現する
↓
- その上で、お相手がお返しをしやすい環境をつくってあげる
↓
- ギブを続けることであなたの献身的に変わった姿を伝え、お相手に「その気持ちに応えよう」と思わせる
こういった流れを作り上げることにあるのです。
そのためには、復縁の主導権をあなたが握らなければなりません。
別れて間もないうちには、あなたも「向こうから連絡が来るまで待った方がいいかな・・・」と悩んだり、会いたいのに会ってもらえない日々が続いたりして、自分が主導権を握るなんてことは考えつかなかったかと思います。
ですが、まずはあなたが主導となってお相手に与え、喜ばせてあげると、その奪われてしまった主導権を取り戻すことができます。
自分のために何かをし続けてくれる人には、当然心も開きやすくなるでしょう。
そしてお相手が心を開いたら、復縁するための具体的なテクニックを駆使していけば良いのです。
結論:復縁に必要なのはギブアンドギブの考え。しかし・・・
何かをするから、何か見返りがもらえる『ギブアンドテイク』の関係というのは、どちらかというと仕事だからこそ成り立つものです。
それを復縁したいお相手に求めてしまうと、期待と損をした気持ちばかりが大きくなっていつの日か不満が爆発して復縁が失敗してしまいます。
ですので、『ギブアンドテイク』と『ギブアンドギブ』ではどちらの方が復縁がうまくいくのかと言えば、見返りを求めない『ギブアンドギブ』の関係こそがふさわしいといえます。
とは言え、『ギブアンドギブ』にも先ほどお話ししたように弱点や注意点があります。
恋愛というと、どうしても無償の愛、際限のない愛が必要なのかと思ってしまいがちですよね。
しかし、無償の愛、際限のない愛というものは、相手を甘やかすものではありません。
本当に大切な相手に愛を注ぎたいのなら、お相手のためにならない甘やかしは排除しましょう。
しかし、厳密に言えば「復縁をしたい」「また好きになってほしい」という気持ち(見返り)があるからこそ、与え続けることができるものです。
大切なのは、あなたが与えることそのものを楽しんだり、与えることに喜びを感じられるようになることですよ。
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