男性と女性はそれぞれ考え方が違うものです。
『話を聞かない男、地図が読めない女』(アラン・ピーズ/バーバラ・ピーズ 著)
『察しない男 説明しない女』(五百田達成 著)
といった書籍が流行するように、男女はそれぞれ自分とは違う性別の人がどんな考え方をしているのかというものが分かりません。
だからこそ恋愛や結婚でもお互いの考え方や感じ方にズレが生じて別れてしまうのですね。
ですから、 「相手とうまくいかないな」 と感じたり、 「向こうが何を考えているのかわからない」 と悩んでいる人は、自分とは違う恋愛観や結婚観を知り、異性への理解を深めましょう。
今回は恋愛観、結婚観における男女の違いの中でも、絶対に押さえておきたいポイントをご紹介します。
気持ちの盛り上がり方の違い
まず男性の場合、付き合う前には周りが気付くくらいの熱烈な愛情を見せてくれます。
しかし、一度付き合いが始めると、付き合う前や付き合いたての頃のような愛情表現をしなくなるのです。
特に「好きだよ」「愛してるよ」といった言葉での愛情はまず見せなくなります。
対して女性は、付き合う前はあまり乗り気ではなく、男性の熱烈な愛情を受けて信用できると思ってから、初めて自分が相手を好きなんだと確信するのです。
そのため、付き合う前や付き合い始めよりも、付き合いが深まった頃の方が愛情が深くなります。
ですから、付き合いが続いていくうちに二人の気持ちの大きさに差が出てきて、
男性は 「彼女が尽くしてくれるのはいいけど重いんだよなあ・・・」
女性は 「最近、全然好きだよって言ってくれないけど、もう私のこと好きじゃないのかな?」
といった具合にすれ違ってしまいます。
しかし、男性で言えば愛情表現をしなくなったからといって彼女のことが嫌いになったのではなく、あくまでも愛情表現に違いがあるだけなのです。
愛情表現は男は行動、女は言葉
先ほどの項目でも少しお話ししましたが、男性と女性では愛情表現に違いがあります。
ちなみに男女の恋愛観や結婚観の中で、一番違いが分かりやすいのがこの愛情表現の違いです。
男性の傾向でありがちなのが、 「いちいち好きって言わなくても、付き合ってるんだから好きって気持ちがあるのは当然じゃん」 というスタンスであるという点。
他にも仕事に集中して家庭に目を向けられなくなっても 「家族のために仕事を頑張ってるのに、なんで愛情がないって言われるのか分からない」 という考え方をします。
こんな風に、男性の愛情表現は行動そのものなのです。
欧米の男性は言葉で愛を表現しますが、日本人男性で言葉の愛情表現をする人はほぼいないと思っておいても間違いはありません。
対して女性は、明確な気持ちには明確な表現を求めます。
だからこそ「好き」という言葉を言ってもらえないと安心できなかったり、誕生日やバレンタインなどではプレゼントといった形で表現をしたがります。
女性にとっては、どのぐらい好きか表現しすることが最も重要なのです。
仕事と恋愛の関係
男性にとって仕事と恋愛は切り離して考えることができます。
例えば仕事が忙しくて彼女に会えなくても、彼女のことを考える間もないほど集中できるのが男性です。
そして仕事から離れてリラックスすると、一気に彼女への気持ちが湧き上がってきて「会いたいな」「連絡したいな」と思えるようになります。
対して女性にとって、仕事と恋愛は比較対象なのです。
「仕事と私、どっちが大事なのよ!」 なんて言葉は女性がいいそうな言葉として最も有名だと言われていますが、これは女性の恋愛観を表すのにとてもいい例です。このように、女性は仕事と恋愛は同じ分野のものであると考えていて、仕事中でも彼氏のことを思い出しますし、そのせいで仕事に集中できなくなったりします。
ですから、
- 「仕事が忙しくてLINEの返事ができなかった」
- 「仕事で疲れたからデートを別の日にしたい」
といったようなことが続くと、彼氏や旦那さんの愛情を信じられなくなってしまいます。
全ての男女に当てはまるわけではありませんが、頭では 「仕事と恋愛は別」 、 「私との将来のために彼は頑張っている」 と分かっているものの、”心”がついてこないのです。
男性は尽くされたい、女性は尽くしたい
恋愛や結婚において、基本的に男性は女性に尽くされたいと思っています。
「モーニングコールをして欲しい」「自分のために料理やダイエットを頑張っている彼女が可愛い」
こんな風に、女性が自分のために何かをしてくれるのがたまらなく嬉しく、そういった姿から女性の愛情をひしひしと感じるものなのです。
対して女性は男性には尽くしたいという気持ちを持っている人がほとんどです。
ほとんどの女性は男性のために家事力を身につけたり、「彼の自慢の彼女になりたい」という思いから美容に力を入れたりします。
しかも、男性からの見返りがなくてもそれができてしまうのが女性なのです。
これは昔からの「男性は働いて家族を支える、女性は家庭に入りそんな旦那や家族を支え、守る」という日本人の習性のようなものが影響しています。
多くの家庭がこうして「父が働き、母が家にいた」という環境で育っているために、尽くされ・尽くすという関係こそが円満な男女関係の姿であると刷り込まれているのですね。
男女では付き合う相手に求めるものも違う
男性は、無意識化で女性に 「母親像」 を求めています。
こう書いてしまうと男性の全てがマザコンのように見えるかもしれませんが、そうではなく、男性は女性に「甘えたい」という恋愛観、結婚観があるのです。
いつもは職場でキリッとした表情と姿勢で、仕事をテキパキとこなす責任感の強い男性であればあるほど、その反動で女性の前では子供のように無邪気な姿になりたいと思う傾向があります。
だからこそ彼女の前では自分の身の回りのこともできないくらいだらしなくなったり、「彼女なら許してくれる」とつい調子に乗ってしまうこともあるのですね。
対して女性は今日の出来事や、感じた事を会話をしながら共感して欲しいという気持ちを持っています。
これは男性のような甘えではなく 「癒し」 を求めているのです。
ですから彼氏や旦那さんのように特別な男性には自分を理解して欲しい、共に歩んで欲しいという気持ちを持っています。
肉体関係について
男性はどんな関係であっても性欲が先行し、肉体関係を求めます。
ですから一人の女性に絞らない遊びをしても、浮気をするにしても、恋愛とは別物に考えられる人が多く、性欲を満たすことができればそれでいいという浮気をすることもできます。
俗にいう「浮気相手とは遊びだったんだ」「本気じゃない」というような浮気ですね。
しかし、女性は肉体関係を持つと情が生まれるため、一度体を重ねると相手に愛情を求めるようになります。
そのため、一度でも男性と肉体関係を持つと本気になってしまうことが多く、肉体関係が感情と繋がらない男性との気持ちの差から「都合のいい関係」になってしまうことも。
また、女性が肉体関係を他の男性に求めるには、性的欲求を満たすためではなく、他に「寂しい」や「その男性が気になっている」などの感情的理由があります。
別れるとき、別れた後の気持ちの違い
男性は別れる理由がはっきりしていますので、別れ話の時にははっきりとその理由を伝えて別れます。
例えば、
- 価値観が違うことが続いた
- 他に好きな女性ができた
- 約束を破られて信用できなくなった
こんな風に、少しずつ積み重ねされたものが限界を超えると別れを選択するのです。
しかし、それなのにその恋愛に対して気持ちが残ることが多く、元カノへの未練もなかなか断ち切れない人もいます。
そのため、たとえ自分から振って次の恋愛に進んでも
「元カノは〇〇だったのに」「前の彼女と来た場所だなあ」
このように前の恋愛と比べてしまうことがあるのです。
あなたが女性で、元彼と復縁したいと思っているのならこういった男性の恋愛観はとても喜べると思います。
しかし、言い換えれば男性は新しい恋をしても前の彼女のことがどこかでチラついているともいえるので、そう考えるとちょっと不安になってしまうのではないでしょうか。
それに対して、女性は別れの理由に関して明確な理由がないこともとても多いです。
もちろん、男性のように明確な理由があって別れようと思うこともあるのですが、
- 一緒にいても安らげない
- 生理的に受け付けなくなった
- 気持ちが冷めた
こんな風に、はっきりとした証拠や事例を見せられないような理由で別れを選択します。
ですから、男性からすればどうして急に別れるなんていうんだろ?と最後まで理由がピンとこない人もいるのです。
しかし、『女性の恋愛は上書き保存』だと言われるように、男性のように終わった恋愛を持ちだしたり比べたりはしません。
いくら好きだった相手でも、完全に気持ちが冷めたり、新しい彼氏ができると綺麗に気持ちを切り替えて昔の恋愛として整理できるのです。
とても潔いですが、どうしても元カノを引きずりやすい男性からは「冷たい」「女は怖い」と言われる所以になったりします。
相手への評価の違い
簡単にいうと、男性は減点方式、女性は加算方式です。
例えば男性の場合、付き合う前や付き合って間もない頃は情熱的になりやすいという傾向があることからも、 「女性に対しては100点満点、何をされても全部大好き!」 という評価をしています。
しかし、付き合っていくうちにどうしても合わない部分や、愛情の落ち着きが出てくるので、女性に対する評価が100点満点から少しずつマイナスされていくのです。
そのため、男性は 減点方式 をするといえます。
一方、女性は付き合う前の男性に対してあまり期待をしないため、 「すごい好いてくれてるけど、この先どうなるかわからないし、とりあえず60〜70点くらいでいいかな」 といった厳しめの評価決めをするのです。
その上で信用が深まるような出来事や、女性を喜ばせてくれるようなことがあると、評価がプラスされていきます。
だからこそ女性の恋愛はこれまでにご紹介したように徐々に気持ちが高まっていくのでしょう。
恋に落ちるきっかけは、男性は見た目、女性は中身
恋のきっかけにも男女の恋愛観が現れます。
まず男性が恋に落ちるきっかけは見た目であることが多いのです。
見た目がタイプだったり、性的欲求を刺激されるような女性を見かけると、本能的に親しくなりたい!仲良くなりたい!と思います。
いわゆる一目惚れですね。
男性にはこういった恋愛観が備わっているからこそ、コミュニケーション力の高い人は見た目だけで女性をナンパしたりもできるのです。
対して、女性は一目惚れをすることがあまりなく、仮に見た目が好みだったとしても、
「頼りがいのある男の人かな?」「ダメ男じゃないかな、大丈夫かな?」
と必ず中身を吟味します。
そのため女性から惚れた場合はお付き合いに発展するまで時間がかかるのも特徴ですね。
結婚への勢い
特に年を重ねると顕著に現れるのですが、男性は結婚には非常に慎重です。
勢いだけで結婚を考えることはなく、男性は男性なりに
「自分が彼女を養えるのか」「家族の大黒柱としてやっていけるか」
と考え抜いて、冷静に結婚を判断します。
そのため、プロポーズまでに時間がかかることもしばしば。
女性は逆に
- 「愛する人とずっと一緒にいたい」
- 「周りが結婚してるから自分もしたい」
- 「早く子供が欲しい」
そんな切実な思いから、男性よりも結婚に対してかなり積極的な姿勢になります。
こんな風に結婚に慎重な男性に対し、積極的な女性の姿勢は、結婚観の大きな違いの現れです。
考え方は違うからこそ惹かれ合う
いかがでしたか?
男女の恋愛観、結婚観に違いがあるというのは理解ができても、その全てが真逆という訳ではないので難しいものですね。
しかし、こうして違いがあるからこそ、その違いを理解し合えたり「一緒だ!」と思う部分があると運命を感じたり、嬉しく思うものです。
自分から意識して「理解しよう!」と思わないと出来ないことだからこそ、それが出来ればお目当の異性のハートをつかむことだって難しくありません。
ぜひ、今回ご紹介したことを参考に男女の違いへの理解を深めていきましょう。
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